あるお鮨屋さんのお話

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日々の仕事をゆる~くこなす、我が社の一部の社員たち→ゆるキャラ村の村民たち。

その中で一番社歴のある私→村長。

これまで社内でのできごとや、社内の人物に関して書いてきました。

今回は会社の外で会っている方に関して書きたいと思います。

 

 

 

我々の会社は主に食品を扱っている会社です。

そして私はそこで営業として働いております。

今回のお話は、その営業活動の中でお取引させていただいている、あるお鮨屋さんの話です。

そのお鮨屋さんはとても繁盛しているお店で、なかなか予約を取ることができないお店です。

そしてこの店の大将が非常に人格者でいらっしゃいます。

私のような若輩者にも非常にわかりやすく、また親身にお話をしてくれます。

次のお話は、ある日私が伺った際その大将が聞かせてくれたお話です。

 

 

 

 

「失礼します。あ、どうもお疲れ様です、大将。仕込み中に申し訳ありません。」

「へいらっしゃい!村長!今日もゆるめのテンションだねい!てやんでい!」

※注)大将は非常に穏やかな方で、言葉使いもキレイです。鮨屋の大将っぽく誇張して書いています。

 

「すいませんでした、今回不良品送ってしまって。これ新しい商品ですので交換いたしますね。」

「いいってことよ!なかには不良品がまざるのも仕方ねえことよ!」

「大将にそう言っていただけるのが何よりです、ありがとうございます。

(じー…)

ところで大将全然話が変わりますが、このアナゴとんでもなくデカくてブリブリですね。めちゃくちゃ美味そうですね。」

「そうだろ!今日上がった中で一番いいやつだ!」

「へー、そうなんですね。これでいくらくらいするんですか?」

「え?いくらだったかな?てか俺は魚を値段で考えねえんだよ!信用している仲卸が用意したものをそのまま買うだけよ!」

「え!いくらか聞かないんですか?」

「聞かねえ!だからその日によって儲かったり儲かんなかったりだ!」

「そうなんですねぇ。なんか僕みたいな素人目線で考えたら、もっと儲けるための効率的な仕入れを考えてしまいそうです。」

「てやんでい!ばかやろめい!どう考えてもこれが一番効率的だろがい!てやんでい!」

※注)再度申し上げます。大将は人格者です。かなり誇張して書いてます。

 

「え?なんで魚を値段で考えないことが効率的なんですか?」

「魚を値段で考えないってこともそうだが、俺が中間業者を信用して、そいつらに仕事をしてもらうってことだな!

そうだな…例えば村長!産地直送ってどんなイメージだ!?」

「鮮度が良くておいしそうなイメージです。」

「じゃあ村長!今から駅前に行って、二十歳前後くらいに見える女性を10人見たとする。そん中でてめえ好みの女性は何人いる!?」

「うーん、女性はみんなキレイだと思いますが、僕の好みという意味では2~3人でしょうか。」

「それよ!産地直送ってのはそういうことなんだ!獲れたものを選別せずにまとめて送ってくる。しかし魚はサイズや状態によって使い方が違ってくるんだ!俺が店で提供したい内容に対して、産地直送の仕入れ方は都合が悪くなっちまうんだ!

そこで出てくるのが中間業者の機能よ!仲卸たちは俺の使いたい魚を常に用意してくれてるんだ!」

 

「なるほど、なんか自分の考えの浅はかさが恥ずかしい限りです…」

「いやいやそんなもんよ!要はだ、仲卸は30歳前後のべらぼうにキレイな、脂が乗った俺好みの女性を用意しておいてくれるわけだ。そんで俺はそれを信用して買う。それから化粧をして、キレイな服を着せる、これが俺の仕事の部分だ。そんでそれをお客さんの前に出す。俺の営業=ファッションショーとするなら非常に効率的なお話だと思うだろ??」

 

なるほど奥が深いと思いました。

面白おかしく書いてしまいましたが、本来はこれと同じ内容の話を紳士的なお言葉で話してくださいました。

大将としては、私のような若造に時間を使ったところで1円の特にもならないでしょう。

しかしこの方はいつも時間をかけて、手を止めて、いろんな話をしてくれます。

また別の機会にまた、この大将の話をご紹介できたらと思います。

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